2017-09

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映画の中のネイティブ・アメリカン達⑥北西への道

●編集前記
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18世紀中期を背景に、アメリカ大陸における英軍のインディアン討伐を描く
小説の映画化。
後にTVシリーズされ、そこから「モホーク討伐隊」が生まれた。

北西ルートとは東海岸から太平洋へと続くルートのことで、探検家達が日本への
近道と考えていたルートのことです。
参考までにルイス&クラーク探検隊が北西ルートで
太平洋へと辿りついたのは1805年です。

一世紀近くものあいだイギリスとフランスはインディアンを巻き込んで戦争を
繰り返してきました。
そのため多くの部族が荒れ果てた土地を去りました。

この映画ではそのフレンチ&インディアン戦争に
翻弄された3つの部族が登場します。

しかし見方を変えると
インディアンも銃や布、酒をくれる白人とは仲良くしたいと考えていましたが
戦争に加担するかどうかの判断は
相手の国についたインディアンが部族の敵であるかどうかということのようです。
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北西への道


▼インディアン討伐に向かう遊撃隊の過酷な運命▼

◇◆◇『北西への道』NORTHWEST PASSAGE◇◆◇

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【DATA】
126分
1951年(日本公開●●) アメリカ1940年 
原題:northwest passage
制作:ハント・ストロンバーグ
監督:キング・ビィダー
原作:ケネス・ロバーツ
脚本:ローレンス・ストリングス、タルボット・ジェングス
撮影:
音楽:

【キャスト】
スペンサー・トレイシー
ロバート・ヤング
ウォルター・ブレナン
ルース・ハッセィ
ナット・ペンドルトン
キング・ビィダー
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■映画の紹介文から
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『インディアン討伐隊は北西へ向かう』

1750年頃のアメリカは英国の統治下にあったが、
新大陸に領土拡張を企図するフランスが凶悪なインディアンを手先として
英人開拓者に残虐な妨害を企てていたため紛争が絶えなかった。
血の気の多い造船業者の息子の青年画家ランドン・タウンは
ハーバード大学に在って教師を風刺したため放校され
メイン州キタリイの我が家に帰ったが、
婚約者エリザベスの父のブロウン牧師と前途の職業のことで衝突し、
婚約破棄を申渡され、憤懣の余り酒に勢をかりて
植民地監察官ジョンスン卿の悪口をいい危うく逮捕されそうになった。
ランドンはジョンスン卿を悪罵して捕らえられていた
奮友のハンク・マリナアと街をのがれる途中の街道で
ロバート・ロジャース少佐と知り合った。
フランス側のインディアンの根拠地の急襲を計画中のロジャース少佐は
二人を説いて、自分の討伐隊に参加させる。
討伐隊の目的地は聖フランシスのインディアン部落であったが、
途中行程は言語に絶する困難なものであった。

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■ストーリー
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●「これはフランス人がインディアンと戦った
独立前のアメリカ人の勇敢な物語である。
物語は1759年のポーツマスから始まる」

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大学で絵を学んできた絵描きの青年ラングドンは
ボストンに程近い故郷のホーツマスに戻ってきた。
町の酒場で権力者と問題を起こし、町を出るラングドン。
行き着いた酒場でロジャース少佐と出会う。
行く先を訪ねられ
「インディアンを描くため西へ向かう」と話すと
ラングドンの地図作成の能力を評価した少佐は軍への入隊を勧める。
結果的に「インディアンを描かせてやるから入隊しろ」
との少佐の言葉に納得して、地図の政策係としてロジャース遊撃隊に
入隊する。

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英国正規軍が駐留するクラウン砦。
ロジャース遊撃隊は英国軍の命を受け
5年にわたり、南下しては入植者を殺し、家を焼き払い、捕虜を焼き殺すなどの
蛮行を繰り返すインディアン討伐のために
遊撃隊の斥候であるアパッチ族と英国軍が手配したモホーク族の斥候とともに
17艇のカッターボートに分乗して、夜間、砦を出発する。

バトンモルド湾からハザート砦へ。
順調に進軍するが、この先フランス軍の砲艦が待ち受ける水路は狭く
敵に存在が知られるのを避け、ボートを運んで丘を越えることに。

再び水路を出発する前に
少佐はモホーク族を集める。
「モホーク族は偉大な戦士である。
彼等は故郷を遠く離れて、我々に力を貸すために
わざわざやってきた。任務は敵を見つける斥候。だが彼等は敵はいない!といったが
現実にいた。もし殺されていたら任務は果たせない。命令に逆らうなら砦に帰れ」
とモホーク族全員を帰すことを決める。
そのさなかモホーク族の一人が火薬と酒を持っていこうとして、隊員ともめる。
結果、モホーク族の一人が火薬を銃で撃ったことにより
隊員の何人かが負傷してしまう。
少佐はモホーク族と負傷した隊員の総勢40人を砦に歩いて戻ることを命令する。

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残った隊員達を前に少佐はこれからの予定について話す。
「目的地はアバナキ族のいるセントフランシスだ。悪名高い部族だ。諸君の有事や家族も犠牲に。
村にはその頭の皮が。何人かは去年戦っている」
そしてアバナキ族を良く知る隊員に説明させ、討伐という目的を認識させる。

士気高めた遊撃隊は徒歩にて進軍する。
モスキートに悩まされ、沼地では木の上で眠り
食事は一日一食という厳しい行軍を続ける遊撃隊。

斥候に出ていたインディアンが戻ってきた。
「ボートが敵に奪われた。敵は500人いる」
遊撃隊の退路を絶ち、追跡をするフランス軍の動きを理解した遊撃隊は先を急ぐ。
しかし、怪我や病気で次々と脱落していく隊員達。
残ったのは142名。

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アバナキの村に到着。
「夜明けに襲撃する。戦士は一人残らず殺せ。味方のインディアンは殺すな。
体に目印を書かせた。間違えるなよ。やつらのところには夢にまでみた食料が。
生きるために必要だ」

襲撃を開始する遊撃隊。
100近くある家屋(TiPi)に火を放つ。
逃げ惑うアバナキ族。

1時間の戦闘の後
残った族長や老人達を前に
「見せしめのために殺した。今度、白人の頭の皮を剥いだら女や子供を殺す」
と少佐は話す。

追跡してくるフランス軍から逃げるため
アバナキ族のカヌーで川の対岸に渡り、徒歩にて進軍する遊撃隊。
当面の目的地のメンフレメゴク湖までは10日間。
アバナキ族の村には乾燥コーンしかなく、隊員達は1日、一握りのコーンで飢え
をしのぎ、湖での釣りや猟で鱒や鹿を食べることを期待して進軍する。

一方、銃弾を受けたラングドンはアバナキ族の少年と捉えられていた白人の女性に
手助けされて隊とともに進む。

湖に到着。
早速、猟を行おうとする隊員達を少佐が止めるが…。
猟をしたいという要望もあり、少佐は隊を4つに分け
ウエントワース砦に集まることを指示する。

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4つの隊のうち、2つの隊がフランス軍に襲撃されて
生き残ったのは僅かに50名。
さらなる進軍を続ける遊撃隊はウエントワース砦に辿りつくが…。
いるはずの守備隊もいなく、砦は荒れ果てていた。
落胆する隊員達の耳に英国軍の軍歌が飛び込んでくる。
食べ物を持って、到着した英国軍。

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無事、帰還した遊撃隊は国王によって次の任務の指示を受ける。
オタワ、オジブワ、ソーク、スー、シャイアンが住む地域を通って
太平洋に向かう"北西への道"の探索であ。

除隊したラングドンに少佐は
「日本の品物を船に積んで、川を下って戻ってくる」
と話して旅立っていく。

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■解説
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フロンティア(入植者・開拓者)に対して
友好的に部族もいれば、戦闘的な部族もいますが
どのような判断をするかはインディアンがおかれた状況や
部族の中の小集団であるバンドのリーダーの判断にもよると考えられるので
一概にこの部族は戦闘的であるとかはいえません。

この映画にはカヌーが何度も登場します。
カヌーは樺の木と川で作ったカ伝統的なものですが
20人の人間が乗れるカヌーは他の映画で見たことはありません。
船首と船尾が反りあがったデザインは美しく、見とれてしまいます。

また砦に移り住んだアバナキ族の集落もまた美しい風景です。
白人の残した角材を積み上げたキャビンや砦は別として
骨組みと樹皮で作られた、ティピに似たウィグアムやロングハウス等
彼等の暮らしぶりがわかります。

集落の中にはスカルビング(頭皮はぎ)された頭皮が
大量に並んでいるシーンがあります。
その中には、なぜかドリーム・キャツチャーも吊り下げられています。

集落で二人の白人女性が救出されます。
一人は「7年前に捕まり、夫と赤ん坊を殺されました。助けてください」
といいますが
もう一人の女性は少佐に向かって
「あんたなんかさらし首よ」と反発する。
それに対して
最初の女性が「長くいたせいておかしくなったの」と擁護するが
「行かないわ。ここが私の家よ」。
結局、インディアンとの子供と思われる少年とともに
遊撃隊に同行することになるのですが。

J・ウエイン主演の映画にインディアンに連れ去られた白人を救出するものが
2本ありますが、インディアンに連れ去られる女性は実際、多かったようです。
また例え、救出されても白人社会では蔑視されるのが一般的でした。

●アバナキ族

アバナキ族(アブナキ)はニューイングランド地方にインディアンで
マサチュセッツ、ナラガンセット、ワンパノアグの各部族とともに
アルゴンキン系の小部族です。
イギリス人が持ち込んだ天然痘、黄熱病などの伝染病によって
多数の被害を受け、人口が激減しました。
上半身は裸、下半身にはモンシンのパンツというスタイルは
他の部族と一緒です。

●モホーク族

モホーク族は前回、解説しましたが
この映画の中のモホーク族もやはりモヒカン・スタイルです。
それぞれ胸や額、顔にペイントを施しています。

●アパッチ族

インディアンの中では一番、斥候として優秀といわれるアパッチ族。
この映画に登場するのはイースタン・アパッチです。
映画の冒頭、いきなり登場する
斥候のリーダーであるコンカポット。
火の水(酒)で酔っ払うといったインディアンらしいシーンです。
目が覚めて「兄貴、心配するな。キスする習慣はない」
というシーンは笑ってしまいます。
モホーク族やアバナギ族とは髪型が異なり
ロングヘアです。

またアバナキ族の集落襲撃の前に斥候にでかけた少佐が
「連中は酔っ払っているが、攻撃はまだだ」というシーンがあります。
インディアンは白人との交易の際にまず火の水を希望したといいますが
納得できる話です。
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北米先住民族文化研究所 パニオロ・ケニー

Author:北米先住民族文化研究所 パニオロ・ケニー
ネィテイブ・アメリカンの研究をライフワークとしています。研究を始めて15年。インディアン、エスキモー、イヌイット等、北米の先住民族〔ネイティブ・ピープル〕の生活文化の素晴らしさと事実を多くの人に知ってほしいと思います。






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